ペシミスティック・サロン
── それにしても、希望がないね ── うん、ない。 ないから、つくれるものだとも言えるが。 ── だとしたら、希望がないということは、希望があるということになるね ── 希望は、叶ったら、なくなってしまう。叶うまでのものでしかない。 ── なくすために希望…
── やあ、来たよ。 ── うん。今日のテーマは恋愛だ。前話の、絶望と希望が自分の外にあり、自分はただそれに捉われているだけ、という心の動きが、恋愛の場合はどうなるのか。考えてみたいと思う。 「恋愛の最初の期間こそ、この上もなく美しいものである。…
── 好きになる/嫌いになるがあるね? それこそ、自分の内から出てくるものではないか? ── ほう。 うん、好き、嫌い、あるよ。 ── でもきみはこう言うんだろう、 「ポテチや花や犬が好き、それもポテチや花や犬という外の対象があって、初めて好きと言える…
── 心、か…。 ── うん、心だ。 この心は、記憶のかたまりでもある。 人間が今知っていること、「知識」なんか、ちっぽけなものだよ。 昨日話した有史以前の「一体」だった頃の記憶さえ、この心はおぼえている。ヘビやトカゲが好きな人間がいるだろう? 彼は…
── しかしこのサロンも、ここのサイトでやっているわけだ。 この作者は一体何を考えて、こんなことをしているのだろう? ── まったくだ。 作家になれるとでも思っているのだろうか。 よし本になった、何か形になりました、として、それでどうなるというんだ…
── ソクラテスの「無知の知」は有名だけれど、あれは「無知である自分を知っている」という意味ではないのだ。 「自分はほんとうのことを知らないことを知っている」という意味なんだ。 これは含蓄のある言葉だよ。 「ほんとうのこと」を知らないことは、無…
わたしは上から物を言う。特に意味はない。意味は、それを見る者が勝手につければよい。わたしはただ思ったことを言う感知し、わたしの中で培養し、粗目のふるいにかけて網に残った小石だけを書記するだから必然、わたしの体勢は上からになるこの中に残った…
「5分でわかる荘子」とか、「ニーチェの名言集」「まるわかり!ブッダの教え」とか。 そんなんでお前、わかる… 理解した気になってるのか? 全然だよ! 読まねばわからんよ。荘子なら内篇外篇、ニーチェならツァラトゥストラ、ブッダならいっぱいある! 名…
自も他も同じであることがわかった… 頭でわかるのでなく… 言語化すれば頭を使うことになるが… 言えばこんなことだ… 他意識があるから自意識がある=自があるから他がある=他があるから自がある=同時進行… 同立… 意識… 自と他、何も違たがわない。 それを違…
良いところを残し、悪い所を取り除く── 歴史から。たった数千年の人類史だ! その良し悪しの基準が問題だって? 人一人一人、価値観が違うって? われわれは、いわば異星人どうしみたいなもんだって?… そこで宗教の出番になった… 統一するために! てんでバ…