マインドフルネスのこと
近所の、どこにでもありそうなお寺さんの年中行事として開かれている、毎月2回の「マインドフルネス」。そのテキストや住職のお話から、私が私なりに学んだ事柄を、こちらに記していこうと思います。 マインドフルネスは、Google、intelといった欧米企業でも…
マインドフルネスは、自分の「入る息」「出る息」を観察する瞑想であることが基本です。 その際、意識する対象が4つあります。 1)カーヤ(kaya:身体) 2)ヴェーダナー(vedana:感受) 3)チッタ(citta:心) 4)ダンマ(dhamma:法) 瞑想をしていると…
私が最も好きなマンガに、手塚治虫の「ブッダ」がある。その何巻かの1ページに、「あの人のことを思うと、何か心が落ち着いて、大らかな気持ちになるんだよなあ」といったニュアンスを言う1コマがある。 これは、私のブッダへのイメージと一致するので、この…
この「マインドフルネス」の連載。さしあたって有名な(?)瞑想法であるから、迂闊なことは言えない、と慎重に話すつもりだったが、それではあまりに型にハマろうと自分に強いて不自由だ。 お寺の住職から戴いたブッダダーサ著の「呼吸によるマインドフルネ…
正直なところ、なかなか筆(キーボード)が進まない。何故だろう? 書きたい事柄ではあるのだが…。 テキストに多少の反感があるのかもしれぬ。ちょっと宗教的だと思える箇所もあるからだ。また、ここで私は「説明文」のように書いているので、妙な責任めいた…
まず歴史上の人物、人間としてゴータマ・ブッダがいた。この実在が、私にはとても興味深い。2500年の時間を経ても、その言葉が残っていることもありがたい。弟子たちによって神聖化され、口から虹色の息を吐いたとか、空を飛んだとか、産まれてすぐ立ったと…
ブッダはよく瞑想をしていた。その時間、彼はいろいろなことに気づいたと想像する。 心を静めると、聞こえてきたのは虫の音、動物の動く音、風や草木の音とともに、自分の呼吸する音も聞こえてきたのではないだろうか。 自分は呼吸をしている。しかし、これ…
おそらくこれは仏教の心とも言えると思うが、「慈悲」というもの。これが根本にあるように思われる。 心は、自己のみならず他のものの存在があって初めて生ずるものであるから、自然必然、他者を慈しむ心、大切にする心を、己の中に育む、ということになる。…
「マインドフルネス」を始めて3ヵ月ほど経って、最初のうちは10分だった瞑想が、30分に伸びた。結跏趺坐を目指しているが、身体の固い私はあぐら。背筋を伸ばし、アゴを引き、あぐらをかいていると、腰が痛くなる。そうなったら、椅子に座る。あまりにも苦し…
瞑想についてのことだけに、迷走しながら書いている感が否めない。 このマインドフルネスは、「自分が瞑想中に体験すること」が何より肝心で、言葉は補助的な役割、技巧的な立ち位置になる。自分の中を直截言語化したい私には、どうにも言葉に困ってしまう。…
「ウォーミングアップとして長い呼吸と短い呼吸、10分ずつが終わったら、それからが本番です」と、お寺の住職。「風船をイメージして下さい。自分は風船で、息を鼻から吸う時、喉、胸、へそへ空気が行って、身体がふくらみます。鼻から息が出る時、逆の順序…
ステップ0(呼吸を追う、見つめる)→ステップ1(長い呼吸)→ステップ2(短い呼吸)→ステップ3(全身を感じる呼吸)→ステップ4(身体を静める呼吸)。トータル50分、やってみる。 各ステップ、自分ができたと納得、感じてから進むのが本筋だが、仕事でもそう…
マインドフルネスを始めて約半年、身体に直截効果があったと思われることを、数点。 まず、よく眠れるようになった。寝つきも良く、朝、実に目覚めが良い。小さな爽やかさ、とでも言おうか、ほんのり満足を覚えながら目が覚める。 以前、椎間板ヘルニアにな…
すだれが風にたなびくお堂で、住職の話を聞く。 今日こそ「ヴェーダナー(感受)」の説明かと思いきや、三名の初参加の方がいらっしゃったので、「カーヤ(身体)」の話。それから、仏教的要素を排斥した、臨床学に基づくマインドフルネスのやり方のCDを聞き…
さて、実践… そのまとめ。 プラーナ(サンスクリット語。パーリ語ではパーナ)は、「生命・生命力・生命を育み、維持するもの」という意味。「身体」と換言してもいいだろう。 プラーナを、ヒトは正しく理解した方がいいらしい。すると、「いのち」も、健康…
「短く入息する時は『私は短く入息する』と気づき、短く出息する時は『私は短く出息する』と気づきます」(アーナパーナサティ・スッタ:出入息念経) 2番目のレッスン、短い呼吸。このステップも長い呼吸同様に、「短い呼吸をする身体」が肉体の身体にどの…
『全身を感じながら入息しよう』と訓練し、『全身を感じながら出息しよう』と訓練する』(アーナーパーナサティ・スッタ:出入息念経) ステップ3は、「身体のすべてを体験する」です。 このレッスンでは、呼吸が身体にどのような影響を与えるかについて、追…
『身体の動きを静めながら入息しよう』と訓練し、『身体の動きを静めながら出息しよう』と訓練します』(アーナパーナサティ・スッタ:出入息念経) 呼吸する身体によって肉体が調整できることがわかったら、ステップ4へ進みます。このステップは「身体の調…
いや、ここまで実践できたら大変なこと! お寺での実践は、その後コロナ禍になって中止が続き── またいろいろ感じるところもあって、自分にとっての実践は終わりました。 ブッダダーサの本を買い、ひとりでやり始め、いまだ最終章まで至らず。「身体」で止ま…