創作と日常と

書いた「作品」らしきもの、また日常のこと、思うこと等々。

「子どもみたいな人が乗ってます」

 こないだ信号待ちしていたら、お身体の不自由な、車椅子の方が前方にいらっしゃった。
 三十代… 四十代ぐらいの方だろうか。
 その椅子の後ろに、ステッカーが。
 「子どもみたいな人が乗ってます」。
 いいなあ!
 気持ち、和んだ。

 また、よく行くスーパーでは。
 そこはエレベーターで昇降。エスカレーター、階段もあるが、下りる時は大抵の人がエレベーターを使っている(と思う)。
 1Fで降りる時、同乗した人を優先、お先にどうぞ、と「開」ボタンをずっと押し続ける役だったが… 《一日一善》… 最近は「どうぞ」と言われることが続いた。

 開閉ボタンは左右に二ヵ所、扉の横に一ヵ所ある。左右に私ともう一人が、それぞれに「開」ボタンをずっと押していて、おたがいに何となく見合って笑い合い、あ、すいません、ありがとうございます、と私が大抵先に出ることになる。
 その際、大体の人が素敵な笑顔で、どうぞ、と言って下さる。
 このチョッとしたやりとり、なんか嬉しかったりする。

 昨日は昨日で、ひとり、喫茶店に行った。古本屋の二階にある、小さな所。去年の夏、ともだちと初めて行って、モーツァルトのレコードをかけてくれて… クラシック喫茶? みたいなお店だ。
「ブルーマウンテン」をうまれて初めて飲んだ!
 カウンターに座って、マスター(女性だからマダム?)とちょっとお喋りしながら。
 酸味、コク、フルーティさ、ブルーマウンテンにはコーヒーの美味しさがぜんぶ詰まっている、とのこと。
 美味しかった! 美味しいものは、何の抵抗もなく、すーっと喉を通っていく。
 ズズズと音を立てて飲んでしまった。あとから考えたらそんな熱くなく、ちょうどいい温かさだった。行儀の悪い飲み方だったかな、とちょっと後悔。
「また来て下さい」と言われたので、また行きたい。

 

(今年の夏)