「短く入息する時は『私は短く入息する』と気づき、短く出息する時は『私は短く出息する』と気づきます」(アーナパーナサティ・スッタ:出入息念経)
2番目のレッスン、短い呼吸。このステップも長い呼吸同様に、「短い呼吸をする身体」が肉体の身体にどのように関係するか、その観察をすることです。
例えば、長い呼吸が楽な、心地良い影響を肉体の身体に及ぼしたのならば、短い呼吸は「普通ではない窮屈さ」「不安・心地悪さ」をもたらすことを実感するでしょう。
この長い・短い、2つの呼吸は反対の性質を持っています。しかし、私たちが学ぶ根本は、同じことです。
長い呼吸と同様に、短い呼吸の特性について学びましょう。
呼吸は誰のものでもなく、あなただけのものです。従って、それを体験するのもあなた自身です。これが短い・これが長いという、万人に決まった呼吸の時間はありません。
あなたが長いとする呼吸、短いとする呼吸を、それぞれ10分間、やってみましょう。座って、呼吸を観察すること、これがマインドフルネスの基本です。
呼吸によって肉体がどんな情態に、どんな変化をするのか、細かく、根気づよく観察を続けてみて下さい。これは、あなただけにしか体感できない、微妙な、繊細な時間です。
(1)と(2)、この2つのステップをまとめますと、呼吸を活用することによって、感情を調整し、コントロールし、マネジメントすることが可能だということ── これに気づくことになるかと思います。これは、あなただけの「知識」です。
… 自分の場合、「あ、こうすれば落ち着く」という呼吸法に気づくまで、3、4ヵ月掛かった。毎日、この瞑想を続けて、何か身体が「教えてくれる」感覚はある。
プレッシャーのかかる仕事に向かう時、心配でドキドキする不安な心の時、非常に有効な手立てだとは思う。Googleや intelといった会社がマインドフルネスをする理由も分かる気がする。
ともかく「呼吸する身体」と「肉体の身体」の相互の関係、関わり合い方、これを「はっきりと観る」、自分で感じるまで実践を続けることが肝心であるようです。