創作と日常と

書いた「作品」らしきもの、また日常のこと、思うこと等々。

内含

死について何も考えられないのは、想像力がないからだよ。そういうやつが戦争を平気でする。 平気でひとを殺傷する…死について、何も考えていない人間が。何も、為政者に限ったことじゃない。

墓碑銘

池田晶子の「人間自身」によれば── 外国の墓地を散策中、墓に様々な言葉、故人の言葉が刻まれていた。 彼女はそれを見ながら歩を進めていると、ある墓にラテン語で「次はお前だ」とあるのを見たという。 「次はお前だ」。 これは凄い。死した者が、のちにこ…

「お前はもう自分のための人間であることは許されていない」

これはベートーベンの言葉。音楽は音楽家の人となりを表し、文章は作家の人となりを表す… ベートーベンの音楽を聴いていると、この考えを基盤に置いて、疾走滑走、創作していたように感じる。 この言葉、「子どもではなく大人」「社会的な人間」… そんな強い…

マハトマ・ガンディー

過日、NHK教育でガンディーについての番組があった。何回かに分けて放送されているらしい。その日は第4回目で、「禁欲の矛盾」というのがテーマであった。 どこかの大学の若い准教授が、ほんとにガンディーが好きらしく、ガンディーの行動や逸話について…

やさしさ

旅館で働く客室係の女性が、厨房でヤカンの熱湯を誤ってこぼしてしまい、悲鳴をあげてうずくまった。両足に、かなりの量の熱湯を被ったのだ。「誰か、水! 早く、水!」彼女は叫んだ。 それを見た皿洗いの男は、水を持って行くのではなく、そのヤカンを手に…

心は、反応しかしない

不思議なものだ。 何かに対してしか、心は反応しない。 その何かがなければ、心も無いかのようなのだ。 反応することによって、初めて心があり得るということ。 考えてみれば、思い悩んだり、希望に満ち満ちていたりする時、心は必ず何かの対象に向かってい…

うまれた理由

私の中で、ある結論は出ている。論といっても、全然論理的でない。結に至るまでの過程は省略されている。「なぜ?」と訊かれて、「~だから」が無く、「だ」なのだ。「なぜ人間が生まれて来たの?」という問いに、「平和な世界をつくるためだよ」と答えるだ…

現在、未来

でもほんとの話、このまま行けば徴兵制度も法律化されるだろうね、近未来に。 子どもの数は減り続けるだろうし、「国を守る」を大前提に、そうなるだろうよ。自衛隊員も少なくなっているらしいからね。 それにしても、かなり腹が立ったニュースを見たよ。自…

晴れた空

気持ちがいい。 こんないい天気なのに、パソコンなんかやってられない。 タバコも切れたし、いつものお姉さんのいるタバコ屋へ。徒歩30分、気持ち良かった。 ただ「飛蚊ひぶん症」は健在で、あまりキョロキョロして眼球を動かすと、その動きとともに眼の中を…

今だけじゃなく

一生じゃ、ムリなんだよナ みんな、すぐ結果を欲しがり 自分のやったことを評価されたがる それは、ただの いっときの話で たとえばセンソーがなぜ起こったとか なぜヒトの残虐性がむくむく起き上がるかとか そこに至るまでの過程を 事細かく、事細かく 吟味…

町を歩けば

商店街にジョン・レノンの「ハッピークリスマス」が流れていた。 今年は沁みる。「ウォー・イズ・オーバー、イフ、ユー、ウォント、イット…」 そして明日はレノンが銃殺されてしまった日。 この世から暴力はなくならないのか…ちょっとセンチメンタルになって…

夜中にラブレターを書くと

感情的になるといわれているが、いまやラブレターなんて書かんか。メールか。 しかしラブレターはいいと思うが…。 交換日記、なんてのも死語なのだろうか。 ラブレター。考えてみたら、もらったことないナ。「愛してる」「好き」といった言葉がないと、ラブ…

オモチャ屋

小学校低学年の頃、近所の商店街にあったオモチャ屋に行った。 ずっとずっと、欲しかったオモチャがあったから。 それは店の中の、鍵の掛かったガラス戸の向こうにあった。 そんなに高価なものではなかったと思う。 でもぼくはそれが欲しくて、やっと貯まっ…

時間

あなた いった 「死にたい」わたし いった 「わたしも、そう」ふたり どういう死に方がいいか 考えました飛び降り 飛び込み 手首 クスリ いつ どこででも わたしたちは 死なないでしょうなぜなら 一緒に考えている間とっても 一緒に生きている生きているって…

太宰治

太宰は言った、「生きること── 見飽きた活動写真を見続ける勇気。」 これ以上、生きることについて言い表せる言葉を、私は他に知らない。 檀一雄によれば、太宰は「自分の劇を自分でつくった」人である。自殺するストーリーは、もう決まっていたかのようなの…

ナセル氏のわがまま

さて、友よ、死にたいって? よく言ってくれた。ありがとう。何も言われず、さっさと死なれては、堪ったものではない。といって、何が僕にできるのか、わかったものでもないが。 何もできないにしても、思うことはできる。たとえ友よ、きみが目の前にいなく…

適齢期

「早く死にたい」と口癖のように言っていた人が、そう言わなくなってしまった。異変である。彼は、死が遠かったから、死にたいと言えたのだ。それが、死が近くなって、わざわざ言う必要もなくなってしまった。 まわりの人は、「死にたいなんて言わんと」と笑…

小林美代子

「髪の花」という小説で、56歳で新人賞をとった、小林美代子さん。だが、その2、3年後に「繭になった女」を書いて自殺してしまった。「髪の花」は、精神病院に入れられた小林さんご自身の体験をもとに書かれた小説。 物語は手紙の文体で、「お母さん」に向か…

短文ふたつ

(片手落ち) 生と死があって、初めて、生命、あるのに、どうして人は、生ばかりを尊び、死を厭うのだろう? まるで生きることだけが、生命そのものであるかのように、どうして見るのだろう? (その日まで) 私は、最期の時、なるべく穏やかに、静かな気持…

平和

そう、人… 人間、人類ってやつ、こいつは…平和な世界つくる、創造するために生きてんだ…争い、諍い… 爭うために生きてんじゃねえんだ…試されてんだ…「こいつら、どうやってくんだ?」「どんな世界をつくってくってんだ?」ってな。何しろ、生かされてんだ!…

横尾忠則さん

画家かと思っていたが、「美術家」と紹介されていた。「ラジオ深夜便」でのインタビュー。御年87歳という。滑舌もしっかりなさっているし、とてもお元気そうだった。 特に、この美術家の作品を好きなわけでもない。いや、熱心に観ようとしたことがない。絵に…

見つめあって

文字が読めなくてもいいんです。目がなくても、いいんです。見つめあうこと、できると思ってます。見つめあうって、形ではないんです。ホントに見つめあって、感じあっていたいです。愛。確かに、確かに、うつろな言葉。しかし、うつろ=虚無だから、すべて…

 ・ から、 ─── へ。

ひとつの、小さな点。ただ、触れただけで、できたような点。いつ触れたいつできたたったの、点。

(愛の)告白

そんな、言葉に一生懸命にならなくても伝わるんだよね、実は。

行為中の頭の中

長持ちさせようとして、頭の中で因数分解のことを考えたりしていた。 宇宙のこととかも考えていた。 要するに、射精を遅らせようとしていたのである。 ということを、ある女の人に言ったら、「え~っ、なんでそんなこと考えてんの」と非難された。「女の子は…

猫の死と

毎日いろいろあるわけだけど、今年の冬は少し悲しい出来事と逢着した。 夜、帰り道を歩いていると、歩道の前方に自転車をとめた1人の若者が、じっとうずくまるようにしゃがんでいるのが見えた。「どうしました?」と訊きながら、彼の足元を見ると、黒い、た…

スピリチュアルな歯科医

家から歩いて25分ほどの所に、一風変わった歯医者がある。家の近くにも4、5軒あるのだが、通り越して、ぼくはそこへ行く。 その歯医者を知ったのは、ホームページからだった。近くに良さそうなのはないかと検索していて、行き当たったのだ。 「ワンネス」と…

スナックにて

ぼくは、引きこもる前、働いていた職場で親しくなった人に、いろいろな未知の場所へ連れていってもらった。「キャバクラ」という場へも、このとき初めて行ったが、特に面白いとも思わなかった。チャイナ・ドレスとか着た女の子が隣りに座って、ただ、話をす…

立たせていたもの

とある一軒家の、キッチンにある床下収納。 女は、それを大切にしていた。自分の全存在が収められる、格納庫のように。 結婚して3年目になるが、仕事一筋の夫は全くキッチンに立たず、家事はすっかり妻まかせだった。彼は、「分業」こそムダのない、効率良く…

「オレは生きるのはへただけど、死ぬのはうまいと思う」

東由多加(作家の柳美里さんの旦那さん… 結婚してなかったはずだから、パートナー?)の言葉。 YouTubeで下田逸郎を聴いていたら、ひょんと「次の動画、東京キッドブラザーズ」とか出てきて、おや、と思い観た。 熱い人だったようだ。 僕が生まれる前の時代…