創作と日常と

書いた「作品」らしきもの、また日常のこと、思うこと等々。

一生のうちにできることは

どうあがいても、二生は無いので、一生のなかで、できることしかできないわけだ。 一生、というのは、自分一人の生である、という意味もあるだろう。 できることは、できるだろう。 できないことは、できないだろう。 それを知っているのは、ほかの誰でもな…

どんなにくるしくても

笑っていたいものである。 否、くるしければ、くるしいほど、笑ったほうがいい。 笑える、いいバネではないか、くるしみって。

一緒に死ぬということ

20年ほど前、自殺未遂をくり返していた女性と交際していたときがあって、ぼくも死にたかったし、夜中の感情のままに「今度、一緒に死にましょう」という手紙を返したことがあった。 ぼくらは文通をしていたのである。 3、4日、彼女からの返信を、緊張をもっ…

さかさまになったコップ

シルヴィア・プラスが好きである。 イギリスで生まれ、アメリカに育った彼女は、31歳で自殺した。「The Bell Jar」(さかさまになったコップ)という私小説と、多くの詩と、2人の子どもを残し、ある朝突然ガスオーブンに頭を突っ込んだという。「わたしの顔…

肉体関係のこと

ぼくの初体験は19歳のときだったけれど、そうなるべくして、そうなったということであった。 彼女はとてもぼくを好いていてくれたし、ぼくも彼女が好きであった。 結局ラブホテルに行ったのであるが、そこで、そういう行為をしたということなのであった。 ぼ…

ニューオリンズ

去年の今頃だったようである。 ニューオリンズが自然災害で壊滅したのは。 1年たった今…今日ぼくはココイチでまたカレーを食べて、そこにあった新聞を読んでみた。「黒人の家はほとんど復興しておらず、白人の家ばかりが復興している。格差が広がっている云…

問答無用

おまえは、一生を愉しめたのかい? ── 一生? 一生って、何だい? 生きてた… てる、かな。まぁ、死ぬまでの時間のことだよ。 ── うーん。意味がわかんない。 そりゃ、生きてる(た)意味なんか、わかんないだろうけどもさ。 ── いや、あなたの言葉の意味がわ…

少年の夢

ぼくが総理大臣になったらいっぱいお金なんか要らない人のために はたらけるそれだけで うれしいとおもうからほかの人より、ぼくにお金あったらおかしいとおもうとっても、すてきな仕事だろうな人のために、がんばれるんだ死刑なんか、させないよなんで悪い…

肉体

先日、話をした。「死体」という言葉が出た。 ぼくが死んだら、火葬も埋葬もせずに、海にポーンと投げ捨ててくれたら、それを望む、みたいな話。 お腹すかせたサメさんに食われたら嬉しいし、腐敗してバクテリアの如きものになって、クラゲさんなんかに食わ…

宇宙ステーション

人間が、将来、宇宙に住むために、それがあるという。誰が行くんだろうね。── 核のボタンを押した、権力者。

親子

「海か…。一体、いつからこの繰り返しを始めたのやら。わしには見当もつかないよ。寄せては返し、返っては寄せて。何のために、こんな繰り返しを繰り返しているのかね」「お師匠さん、たぶん海だって、そんなこと知りゃしませんよ」 「でも、おかしいじゃな…

のっぺらぼう

夕暮れ時だった。学校帰りの少年が、川のそばにかがみ込んでいる老人を見つけ、話し掛けた。「何をしているんですか」「何もしていないよ」振り返った老人の顔には、目も鼻も口もなかった。 少年は、好奇心のままに、胸をときめかせて聞いた。「おじいさん、…

銭湯にて

(ばたばたしてすみません。また更新、始めます) 書くという私的な作業も、現場で働く公的な作業も、これに基づいている。 そこには、どのように生きているか、そのように生きてきたか、そんな「人生への態度」が自ずと明るみに出る。出てしまう。何を見て…

再びお知らせ

少しの間更新しないお知らせ、先日書きましたが、もうしばらく更新しないお知らせです。 読んで(見て?)頂いた足跡、☆のかたちで残して下さったpokoさん、きょうこさん、ありがとうございました。 チェックはしていますので、気軽にコメントでも下されば返…

朝に道を聞かば…

人生100年時代なんていわれるが、馬鹿いっちゃいけない。 30年で70年ぶん生きる人だってある。 80年生きて、10年ぐらいしか生きていない人もある。 何にしても、時間でしかないよ。 20だろうが30だろうが40だろうが… いつ死のうが、いつまで生きようが。 ── …

ホー、ホケケッ?

朝、換気扇の下でタバコを吸っていると、壁の向こうから「ケキョケキョ」と声がした。ナンテンが植えてある方向。小声で、一生懸命何か言っている。 ウグイスだ! 家の庭に、来てくれたんだ… 部屋に入り、窓を開けると正面に椿がある。こんもりした葉々の中…

希望

「ああ、もう死んでしまいたい。」「希望が持てなくなったの?」「ああ。何もかもに絶望したよ。死にたいだけだよ、もう。」「死にたい、って希望が、あるじゃない。だいじに、しましょうよ、その希望。」

人間

いつだって人間は自分で自分を苦しめているのさ…ドSでドМの生物さ。 ヒマなんだよ、そもそもが。人の不幸を好んで見る! 自分はまだマシと思いたいからさ。人の幸福を妬む! 畜生め、自分がイチバンだと思っていたいのさ。際限ない欲望を抱えてるくせに、留…

いのち

うまれていきてしぬみんなあたりまえのことだ ってかんがえてるみたいだけどいのちどうしてここにあるのか わからないなんでいきてるのか わからないならばおなじ いきるならうまれていきてしぬまでにわらって、しずかに、おだやかにだれとも あらそわずしず…

風呂屋の息子の嘆き

お前は何のために生きてんだ? 目的もなくつくられたモノよ! 朝のゴミ出しのためか? メシをつくるためか? えっ、 家を継ぐために生まれた? フロ屋の? ああ、それが俺の生まれた目的だったのか! なんだ、知らなかった… 知らなきゃよかった… 迷っていた…

なんで悲しいの?

「死ぬな! 死なないでくれ!」病床の妻を看取る、いまわの際。こんな時でさえ、人は自分のことしか考えていない…すなわち、「俺を置いて行かないでくれ! 俺をひとりにさせないでくれ!」最愛の人は、いつも自分だ。《その人の死が悲しくて泣いているのでは…

明るい気持ち

素晴らしいことなんだなぁ。穏やかで、朗らかな静かに、見つめる気持ち。ただ明るいだけじゃない生死があって別れがあって出逢いがあって苦しみがあって安楽があって繰り返すってことをよく見つめた上でそういう気持ちになるってことは

そう、これからどんどん短くなってくだろう。文章の電報化!川柳、俳句、五七五じみて。長文は読まれなくなっていくだろう。あんなスマホの小さな画面じゃね…今やパソコンよりもスマホなんだ。怖いのは、スマホなしじゃやってけない社会になってくこと。不便…

本の話

偶然、必然、そのまま徒然。 銭湯に行く道すがら、商店街に小さな古本屋がある。その店先を通るか、離れて通るか。道行く歩行者たちの流れ次第で、私の歩行の仕方も変わる。その流れに、逆らわずに歩く。 昨日は、古本屋の軒先を通ることになった。いつか、…

魂の遍歴

きみよ、見たか、あのむせび泣く哀れな小鳥を。 飛べなくなったから、飛べる者を妬んでいる。他物とくらべて、自分が惨めだと思い込み、泣いている。飛べていた過去の自分とくらべて、今を嘆いている。さらに、くらべて、何にもならないのにくらべてしまう自…

料理人

俺は料理人。 料理は、人生の縮図だよ。 歯ごたえ、味わい、広がる深さ。また食べたいと思う、飽きの来ない味を創造し続けること。 料理を作って、文字通り食って行ける。俺はこの仕事を天職と思う。 でも、こうなるまでには時間が掛かったよ。 色々な仕事を…

彼と私

私が彼と知り合ったのは、いつだったろう? 物心がついた頃から、一緒にいたような気がする。 それ以前から、ずっと… 生まれる前から、一緒にいたような気もする。 想い出せない。 ただ私にわかるのは、彼と小さな頃から遊び、今もここで一緒に遊んでいると…

平和な世界のつくり方

俺、平和な世界、つくり方、知ってるよ。 一人一人が、しっかりするんだ。哲学を持つんだ。でも、人間であること、人類ってやつ、この生き物に満ちた世界の中で、「人間」と区分けされた生物として、生来備わっている「考える」性能を、存分に駆使するんだよ…

泣ける風景

電車の中で、うとうとしながら本を読んでいると、ひざ頭に犬の鼻面があたった。茶色い大きな犬が、私の足の前でおすわりをしている。 犬は私をじっと見ていた。 びっくりして顔を上げると、サングラスをした人が立っている。犬は主人に、「ここ、座れるよ」…

「自殺未遂者訪問記」

椎名麟三は、その著作「自殺未遂者訪問記」で、自殺に向けて実際に行動に移し、病院に担ぎ込まれた未遂者達へのインタビューを敢行した。完遂した者からは、話を聞くことができなかったからだ。 椎名さんは自殺というものに、単なる自殺という事象では済まさ…